衣服生産と縫製の新しいかたち

MA deshabille Special interview​
MA deshabille

ブランド立ち上げの経緯について

アントワープ王立芸術アカデミーのファッション科を卒業後、ヴィンテージの洋服のディーリングや、スタイリストをしていた時に、Santa Maria Novellaのアントワープ支店を運営していた友人から、その建物の2回にタオルやパジャマなどの生活雑貨を販売するお店をやるのに誘われたのがきっかけで、部屋着のブランドを立ち上げました。

 

Santa Maria Novellaの身体に浸透していくような癒しの世界観に感化され、ビジュアルというよりはフィーリング重視のファッション感を表現したいと思いました。

 

それと並行して、”雑に着られる素材のいい服”というのも自分のブランドの中でやりたいことの一つでした。
 
当時、ディーリングをしていた時に、穴や傷で売り物にならないシャネルやサンローランやエルメスの服パジャマにしていて、とても快適だったのです。

MA déshabilléのアイデンティティは?

MAdeshabille
 
個人的な自己満足を充実させる本気の贅沢みたいなものを作りたいと思った時に、マジョリティーに向けてではなく、マイノリティー向けの趣向品みたいなものを作りたくて。
 
作り手の経営に都合のいい洋服ではなくて、一度袖を通したいとある一定のお客様が欲望するもの。そういうものを世の中に広めていきたいです。
 

フクルとの出会いについて

MAは、メーター単価が非常に高価な生地を使っています。
小規模なブランドな為、大量生産した時のリスクヘッジがままならず、大変なことも沢山ありました。
 
それと、自分自身がヴィンテージディーリーングでクチュールの素晴らしさに触れてきたので、大量生産というシステムとの相性が悪いのです。
 
かといって、昔できていた一点ものオーダーメイドを、今同じように行うのは非効率的かと思います。
 
折衷案の“効率”を探していました。モノに付加価値をつけるのは、デザイナーや売り手の役目のように思われている人も少なくないと思うのですが、私自身がひとりのお客様になったつもりで工場側に私の求める価値の受け皿になってもらうようなことが可能にならないかなとブランドを立ち上げた時から考えていました。
 
そんな生産背景を切望していた数年の末、フクル(セミオーダーでの受注の仕組み構築し、脱・大量生産に取り組んでいる)さんと繋がることができました。
 
MAdeshabille

実際にフクルを利用してみて

縫製技術が非常に高く、生産過程でのコストなども明快にお話しいただけるので、お互いに何が『三方よし』のやり方なのかを一緒に模索してゆけていると思います。

在庫リスクをなくして、そのぶんで1着1着のクオリティの高さを保持するという考え方もMAdéshabilléとあっていると思います。

今のデザイナーたちが困っていることのひとつに、スペシャルなものをサンプルで作って展示会でPRしてもコストや技術の関係で量産に繋げられないケースが多々あると思いますが、そんなケースにもフクルさんの一点生産であればサンプル工賃と量産工賃の間で量産することが出来、本当に欲しいと思っているお客様に届けることができるのではないでしょうか。
 
また、受注生産で一着の受注をその都度生産依頼がかけれるのも在庫ロスの伴わない大きな魅力の一つだと思います。

今後、フクルに期待すること

MAdeshabille
現状、服を作る上でのブランドへの理解、高い技術、きめ細やかな配慮にとても満足しています。
お客様とブランドの信頼関係も深まりました。
 
今の日本のアパレル製造のあり方として、作り手側に正当な対価が支払れていないことがあると聞きますが、
作り手への報酬の改善環境が整うことで技術の継承や人材を育てる環境を整えることができると思います。

なので、一点生産や極小生産が普及させて、技術に見合った対価を作り手に受け取っていただくシステムを充実させて頂ければと思います。

それにより、質の高いサービスの提供の可能性が見え、ご購入下さるお客様の満足度を向上させる為にブランドから提案できることが増えて行くことと思います。

MA déshabillé

deshabille(デザビエ)とはフランス語で“部屋着”の意。

72時間同じものを身につけていられるような、無駄のないデザイン、パターンの完成度の高さなどに守られる安心感、素材の良さ、また着用した人の身体やその動き方か美しく見え、さばきが楽な心地よいリアルクローズを自身の皮膚感覚で捉え表現したいとデザイナー村田明子により設立。

http://ma-deshabille.com/